お知らせ
2022年7月1日

労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令等の施行について(その2)
この度、化学物質による労働災害を防止するため、労働安全衛生規則等の一部が改正されました。
この改正は、化学物質による休業4日以上の労働災害(がん等の遅発性疾病を除く。)の原因となった化学物質の内、化学物質関係の特別規則※の規制の対象外であった有害な化学物質を主な対象として、国によるばく露の上限となる基準の策定、危険性・有害性情報の伝達の整備拡充等を前提として、事業者が、リスクアセスメントの結果に基づき、ばく露防止のための措置を適切に実施する制度を導入するものです。
※ 特定化学物質障害予防規則、有機溶剤中毒予防規則、鉛中毒予防規則、四アルキル鉛中毒予防規則

○改正のポイント(労働安全衛生規則関係)
1.リスクアセスメントが義務付けられている化学物質(以下「リスクアセスメント対象物」という。)の製造、取扱い又は譲渡提供を行う事業場ごとに、化学物質管理者を選任し、化学物質の管理に係る技術的事項を担当させる等の事業場における化学物質に関する管理体制の強化
2.化学物質のSDS(安全データシート)等による情報伝達について、通知事項である「人体に及ぼす作用」の内容の定期的な確認・見直しや、通知事項の拡充等による化学物質の危険性・有害性に関する情報の伝達の強化
3.事業者が自ら選択して講ずるばく露措置により、労働者がリスクアセスメント対象物にばく露される程度を最小限度にすること(加えて、一部物質については厚生労働大臣が定める濃度基準以下とすること)や、皮膚又は眼に障害を与える化学物質を取り扱う際に労働者に適切な保護具を使用させること、リスクアセスメントの結果に基づき健康診断を実施すること等の化学物質の自律的な管理体制の整備
4.衛生委員会において化学物質の自律的な管理の実施状況の調査審議を行うことを義務付ける等の化学物質の管理状況に関する労使等のモニタリングの強化
5.雇入れ時等の教育について、特定の業種で一部免除が認められていた教育項目について、全業種での実施を義務とする化学物質等に係る教育の拡充

○改正のポイント(有機溶剤中毒予防規則、鉛中毒予防規則、四アルキル鉛中毒予防規則、特定化学物質障害予防規則、粉じん障害防止規則関係)
1.化学物質管理の水準が一定以上の事業場に対する個別規制の適用除外
2.作業環境測定結果が第三管理区分の事業場に対する作業環境の改善措置の強化
3.作業環境管理等が適切に実施されている場合における有機溶剤、鉛、四アルキル鉛、特定化学物質(特別管理物質等を除く。)に関する特殊健康診断の実施頻度の緩和

なお、施行日は、公布日(一部令和5年4月1日または令和6年4月1日施行)となります。

詳細については、、次のホームページをご参照ください。

◇厚生労働省ホームページ

・化学物質による労働災害防止のための新たな規制について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25984.html


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